ねこラム

動物病院の『夜間診療』


夜や真夜中、大事なペットが病気やケガなどをした時に、苦しむペットたちを救ってくれるのが『夜間診療』です。一体どんな症状で駆け込むのでしょうか。診察の受け方は?持ち物は?病院はどうやって探す?そこで今回は「夜間診療」について、みなさんの疑問を解決していきます。

夜間診療ってどんなところ?

動物病院が開いているのは通常、日中ですが、その診療時間外に対応してくれるのが『救急動物病院』です。

救急動物病院にはいくつか種類があります。1つ目は地域の獣医師が交代で行う。2つ目は地元の獣医師会が夜だけ診療する。3つ目は24時間営業タイプです。他には獣医師が往診するケースというのもあります。

夜間診療は何時から何時まで?

病院にもよりますが一般的には夜20時に診察開始。朝5時~8時頃まで診療しています。

夜間診療を受け入れてもらえるケースとは?よくある症例は?

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猫の症状はさまざまですが、よくある症例としては嘔吐、下痢などの『消化器トラブル』。または血尿や何度もトイレに行くといった『泌尿器トラブル』。それから、おもちゃやヒモなどフード以外のものを口にする『誤食』も多くある問題です。

夜間救急を訪れる場合、若い猫については膀胱炎などの尿道に結石がつまる緊急性の高い症状が多いといわれます。高齢猫になると最近調子が悪くて……と理由がわからないケースが多いようです。

夜間診療の診察を受けるまでの手順は?

1.まず夜間救急に電話をします。
2.いざ行くことになったら、持ち物を準備します。

注意する点としては、夜間救急に電話をするときに『受診希望です』と伝えることです。というのも、飼い主さんの中には獣医師にとりあえず相談してみよう、という方もいらっしゃいます。そのため、電話の最初に相談なのか受診希望なのかを明確にします。

持ち物について、絶対に必要なものは現金やクレジットカード、病院によっては飼い主さんの身分証です。その他、あるとスムーズに行くものは、過去の病歴や薬名がわかるもの(ノートやメモ)、現在の食事内容(品名)、過去の検査データ、某物の健康保険証、排泄物や誤食物、写真や動画。

いざという時に慌てないために飼い主さんができることは?

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専用のノートを用意して、『病名や薬名のメモ』を取りましょう。人でいうお薬手帳のようなものです。普段からかかりつけ医には病名や薬の名前を書いてもらうと、いざという時に安心です。

メモは普段の受診後、手術後、小さな異変を感じたときに記録します。日付や病名、薬の名前、症状を書いておくと後で役立ちます。

夜間救急を探そう

緊急という点を想定した場合、やはり家から一番近い距離がベストです。どこの夜間救急に連れていくのかは、病院までの行き方や、どんな動物を診てもらえるのか事前に確認しましょう。ネットで検索するのもありですが、かかりつけ医に相談して、獣医師さんが信頼できる夜間救急を紹介してもらうのも安心です。

夜間診療の料金はいくら?やっぱり高いの?!

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昼間に診療している動物病院に比べて、全体的に高くなります。ペット保険にもよりますが、夜間診療は適応されないケースが多いといわれているので、規約を確認してみましょう。8,000円~11,000円の診察料金に加えて、検査や処置の料金がかかります。

夜間診療では入院できないってホント?

夜間動物救急センターの役割は、危険な状態から救い、かかりつけ医に引き継ぐことです。一般的には入院できませんが、重症ケースは例外で入院を継続できるところもあります。

まとめ

夜間診療について解説してきました。日頃から病名や薬名など診察記録のメモをして、いざという時に駆け込める『夜間診療先』を探しておきましょう。料金については、各病院の公式ホームページに記載されているところもあるので、参考にしてください。

次回は『ボンベイってどんな猫?雑種の黒猫にそっくり?!』というテーマでお伝えします。お楽しみに!

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文 / ラカエス花
フリーライター