ねこラム

愛猫とのお別れ方や葬儀の方法について


飼育環境が大きく改善したことで、かつて比べ猫の寿命は大きく伸びています。しかし、いつかはやって来てしまうお別れのとき。想像するだけでもつらいですね。しかし、愛する家族だからこそ、後悔のないように見送りたいものです。今回は、非常に重たいテーマである愛猫の弔い方について考えてみたいと思います。

亡くなったときの対応

愛猫が亡くなった直後は、「呆然として何も手につかない」「悲しさのあまり涙が止まらない」状態かもしれません。実際に8年前、私が愛猫を自宅で看取ったときも同じでした。闘病生活が続いており、さまざまな症状から死期が近いことを悟っていたものの、現実には受け入れがたいものでした。しかし、愛する家族をきれいな形で送り出すためには、亡くなった後の対応がとても大事です。無理のない範囲で構いませんので、次のような流れで早めにご遺体を整えてあげましょう。

・別れを惜しむ(まだ体に残っている温もりを感じてください)

・まぶたを下ろしてあげる

・自然な寝姿に整える(死亡後30分程度で、死後硬直が始まります)

・顔や下半身が汚れていたら拭きとる、ブラシで毛並みを整える

・下半身の下にペットシーツを敷く(体内に残っている排泄物が出てくる場合があります。出てきたらすぐにきれいに拭き取りましょう。時間が経つと毛にこびりついて取りにくくなります)

・涼しい場所に安置して遺体の傷みを防ぐ(タオルなどでくるんだ保冷剤をお腹や顔周りなどに当てておきましょう。夏場にはクーラーもつけましょう)

猫のお葬式の方法や費用

ペットの家族化に伴い、遺体の葬り方としては、人間と同じように「火葬」が一般的になっています。ペット保険のペットメディカルサポート株式会社が2019年に実施した集計によると、猫の葬儀費用の平均額は、2万6千円です。ただし、費用は火葬方法によって大きく変わってきます。火葬の方法は、「自治体に依頼」「ペット葬儀社を利用」の2つに分かれます。

参考:ペットの葬儀費用に関する集計

自治体での火葬の特徴

自治体の火葬場利用は、ペット葬儀社を利用する場合と比べて安く済みます。ただし、個別

火葬してくれるケースは極めて珍しく、多くはペット専用焼却炉での合同火葬、もしくはそのまま焼却処分となります。返骨なしが一般的ですが、事前に窓口で申し込むことで引き取らせてくれるところもあります。自治体によって取扱いの方法や火葬場の使用料は大きく異なりますので、後悔しないよう必ず事前に公式サイトなどで条件を確認しましょう。参考までに、私が住んでいる県を代表するふたつの市においても、以下のように対応が大きく分かれます。(副葬品を一緒に入れられない、自治体への持ち込みは自身で行う点は、ほとんどの自治体での共通事項のようです)

      A市       B市
火葬場使用料 1万6500円      9000円
遺骨の引き取り 事前に窓口で申し込めば可能 引き取り不可
副葬品(食品や服など) 棺には入れられない

ペット葬儀社での火葬の特徴

個別火葬(立会いor一任)、または合同火葬を行います。人間の葬儀にもっとも近いのが個別立会い火葬で、費用は5万円前後です。収骨や返骨もでき、プランによっては僧侶にお経をあげてもらえることも。個別一任火葬の費用目安は3万円前後です。収骨はできませんが返骨は可能です。合同火葬の費用目安は1万5千円ほどです。返骨はなく、共同の墓地などに埋葬される場合が多いでしょう。葬儀社によってプランは異なり、費用も変わってきます。口コミなども参考にして、「飼い主の心に寄り添ってくれる」「動物への態度に敬意がある」良心的な業者を選ぶことをおすすめします。業者によっては、車で迎えに来てくれるサービスもあります。

棺はどうする?一緒に何を入れれば良い?

まず大事なのは、ご遺体を無理なく収められること、安全に持ち運べることです。ペット用の箱型棺も市販されていますが、飼い主さんが持ち運びやすければ持ち手が付いているバスケットでも代用できます。紙製の箱では、お骨が汚れてしまう可能性もあるため、業者などにあらかじめ確認しておきましょう。そして、たくさんの花で愛猫を美しく飾ってあげましょう。

一緒に好きだったおやつやオモチャなども入れてあげたいところですが、食品や洋服、オモチャなどの副葬品を一緒に入れることは、ほとんどの自治体で禁止しています。ダイオキシン類の発生原因になるほか、お骨を汚損させたり、火葬時間を長引かせたり恐れがあるためです。ペット葬儀者であれば相談に乗ってくれるかもしれませんが、それでも金属やガラス製品などの燃えないものは基本的にNGです。

棺に入れた後で後悔する場合も

私の過去のケースでは、布製の首輪も一緒に入れられたのですが、実は後からとても後悔しました。使用していた身の回りのアイテムも、つい一緒に入れてあげたくなってしまうかもしれませんが、それらは愛猫の思い出が詰まった大切なものたちです。葬儀までは気を張っていても、後から大きな喪失感がやってくる場合も。心の慰めとして、しばらくは愛猫の存在を身近に感じさせてくれるものを多少手元に残しておいても良いかもしれません。

納骨の方法

特に決まりはありません。多いのは、お骨を自宅に安置して供養する、納骨堂におさめる、ペット霊園に墓石を立てて納骨するといった方法です。宗教の関係もありまだ多くはありませんが、ペットと飼い主が一緒に入れる墓地も増えつつあります。

前もって情報を収集して納得できるお別れにしよう

亡くなった直後は、ショックのあまりリサーチをする気力も湧いてこないかもしれません。納得できるお別れにするためには、生前からきちんと情報を調べ、愛猫の終活について考えておくことも大事です。納得のいくお別れができれば、少しずつですがその死を受け入れることができ、愛猫との日々を素晴らしい思い出として、穏やかな気持ちで振り返ることができるでしょう。

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文/こしあんブルー
愛玩動物飼養管理士2級
キャットケアスペシャリスト