ねこラム

猫の誤飲はこんなに怖い!わが家で起きた事件から学んだ教訓


愛猫の安全対策は飼い主の大事な役割のひとつですが、中でも特に管理が難しいのは「誤飲防止」ではないでしょうか。猫は何といっても遊ぶのが大好き。輪ゴムやビニール、見つけたものは何でもすぐオモチャにしてしまいます。ガジガジと噛むだけでなく、ほんのちょっと目を離したすきに、口に入れて飲み込んでしまう場合も。今回は、わが家で実際に起きた誤飲事件について紹介します。

それはほんの一瞬の出来事

わが家では2匹の猫を飼っていますが、昨年の夏にそのうちの1匹がオモチャを誤飲してしまいました。誤飲してしまったのは、天然ウサギの毛が使われたミニサイズのネズミのオモチャ。実は今までにもこのオモチャを噛んだり、一部を口に入れてしまったりしていたことがありました。しかし、あらゆるオモチャのなかでも一番これを気に入っていたため、「遊んだらすぐに片付ける」というルールを敷いたうえで、遊ばせ続けていたのです。

しかし、うっかりする瞬間というのはあるものです。いつものようにネズミで遊んでいた愛猫を見守っていた私の携帯にメールが届いたので内容を確認。ほんの5分足らずでしたが、私は愛猫から目を離してしまったのです。振り返ると、さっきまで遊んでいたネズミがない!!頭から尻尾まで、忽然と消えてしまっているのです。「まさか誤飲?」と不安になりあちこちを探しましたが、絨毯やソファーの下、家具の隙間、どこにもない。愛猫がキョトンとした顔で私を見つめているだけです。飲み込んだ現場を見ていなかったため、こんなわずかな瞬間で誤飲が起こるとはにわかに信じられませんでした。

飲み込んだオモチャ
直径約4.5センチ(しっぽ除く)

異変は翌朝から

以前、一部を誤飲したときには、その日のうちに吐きだしてくれました。しかし、今回はなかなか吐きだしてくれず不安は募るばかり。ご飯はモリモリと食べており動きもいいのですが、いかんせんネズミを丸のみしているかもしれない可能性があると思うと落ち着きません。その日はかかりつけの病院が休みだったこともあり、翌日相談することにしました。そうするうちに翌朝から愛猫の体調に異変が現れました。フードを食べては嘔吐するということを繰り返すようになり、軟便気味に。誤飲を確信した私は、病院へと急ぎました。

エコー検査でもオモチャを確認できず

病院では触診と検査を行いました。金属製のオモチャであればレントゲン検査で発見できますが、今回はプラスチックを獣毛でコーディングしたオモチャなのでレントゲンには映らず。エコー検査では猫を横にして保定し、調べたい部位にある程度の超音波をあて続けないといけませんが、レントゲンよりも発見できる可能性が高まります。しかし、尻尾の破片などオモチャの一部らしきは確認できるものの、肝心の本体はエコー検査にも映らず。愛猫の腸内には、ホコリなのかティッシュの端切れなのか、名前もつけられないような細々としたものがたくさん写っており、飼い主が思っている以上に日々、目につかないところで色んなものを口にしてしまっていることも判明。帰宅後、しばらくして自らオモチャの本体部分を豪快に吐き出してくれ、事なきを得ました。

誤飲によって命を落とす場合も

今回は運よく自ら吐き出すことができましたが、吐き出せない場合は回復手術になる場合もありますし、異物が腸をふさいでしまう腸閉塞になると大変危険です。さらに怖いのが、誤飲の際の嘔吐物による誤嚥性肺炎です。症状が重いと手術できず、そのまま数日のうちに命を落としてしまう場合も。誤飲は、さきほどまで元気よく遊んでいた猫の命をあっという間に奪ってしまう可能性がある恐ろしい事故です。動物病院の先生曰く、私の猫が飲み込んでしまったミニサイズのネズミの誤飲事故は本当に多いようで、病院では禁止しているオモチャのひとつだそうです。このほか、輪ゴムやビニールひも、布の切れ端なども猫が誤飲しやすいものです。猫の周りから物を完全に撤去するのは難しいですが、このように特に誤飲しやすいものを出さない、すぐに片付けるようにするだけでもリスクを大幅に下げます。「猫は誤飲する可能性が高い生き物」という意識を持って、十分に注意してあげましょう。

コードの結束バンドが好きな猫も多い!

文/こしあんブルー
キャットケアスペシャリスト
キャットシッター