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猫の腎不全は早期発見が大事!腎不全の早期診断ができる画期的な検査とは?


愛猫が高齢になり、たくさん水を飲んでたくさんオシッコをするようになってきたということはありませんか?この症状がみられたら「腎不全」が疑われます。腎不全は、腎臓の機能が衰えて体内の老廃物を排出できなくなる病気です。慢性と急性がありますが、徐々に腎臓の機能が失われていくのが慢性腎不全です。一度壊れた細胞は復活することはありませんので、慢性腎不全の場合はいかに進行を遅らせるかがポイントになります。

猫はほかの動物と比べると腎不全にかかりやすく、犬では10頭に1~2頭であるのに対し、猫では3頭に1頭が発症するとされています。特に高齢になると慢性腎不全のリスクが高まります。ただし、腎不全は初期のステージではわかりにくく、血液検査の数値に異常が出たときにはすでに重症化しているというケースも少なくありません。この記事では、猫の腎不全の早期診断につながる検査や進行を遅らせるための治療法について紹介します。

1年に1度は尿検査を!

猫はヒトや犬と比べて腎臓の「ネフロン」が少ない

腎臓は体内の老廃物を尿として排泄する器官です。老廃物を排出するためには腎臓の中の「ネフロン」という構造物を使いますが、猫の腎臓には約19万個のネフロンがあります。この数はヒトの100万個、犬の41万個に比べてもかなり少なく、これが猫が腎臓病にかかりやすい原因とも考えられています。

早期診断につながる血液検査「SDMA」

血液検査における猫の腎不全の進行レベルは、主にBUN(尿素窒素)とクレアチニンという2つの数値から判断されます。しかし、BUNやクレアチニンの数値が上昇するのは腎不全がかなり進行してからです。特にクレアチンについては、腎機能が75%失われるまで上昇しないほか、痩せた老猫では低く出るなど猫の筋肉量に影響されます。述べたように一度壊れた細胞は復活しないため、腎不全は治りません。そのため、できるだけ早い段階で腎不全を見抜き、治療によって進行を遅らせていくことが重要です。そこで、新たな検査項目として注目されているのが「SDMA」です。SDMAは筋肉量に左右されず、平均的には腎機能が40%失われた時点で上昇します。そのため、従来の血液検査項目では難しかった早期の腎不全の診断が可能です。愛猫がシニアとされる7~8歳になってきたら、一度このSDMAの検査を受けてみることをおすすめします。

SDMAについて詳しくはこちらから

もし愛猫が腎不全と判断されたら?

愛猫が腎不全と診断されたら、初期のステージから食事は腎不全用の療法食に切り替えましょう。腎臓病の療法食では、リンやたんぱく質のの含有量が制限されており、腎臓への負担が軽減されるように配慮されています。さまざまなメーカーから発売されており、動物病院には複数のサンプルも置いてあります。まずはサンプルをもらって、猫が好む療法食を見つけましょう。腎不全の進行によって尿毒症と診断される場合は、点滴や投薬などの治療も行われます。獣医師の診断にしたがって適正な治療を受けましょう。通常、250mlほどの皮下点滴であれば10~15分ほどで済みます。ステージによっては毎日の点滴が必要になる場合もありますが、連日の通院は猫の心身に大きな負担がかかりますよね。病院によっては自宅での点滴を許可しているケースもあり、実際に多くの飼い主さんが自宅点滴を行っています。たとえ愛する猫が腎不全と診断されても、健康寿命を伸ばすために飼い主ができることはありますので、うまく病気と付き合っていきましょう。

参考サイト:【犬猫の腎機能を評価する画期的な血液科学スクリーニング検査 IDEXX SDMA】

文/こしあんブルー
キャットケアスペシャリスト
キャットシッター