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猫に魚をあげてはダメってホント?海外の猫は魚を食べない?


「猫といえば魚」というイメージがありませんか?漫画でも、魚をくわえている猫の姿がよく描かれていますし、猫グッズにも魚のイラストがついていることが多いですよね。実は、猫が魚好きということはありません。猫は本来、鳥やネズミなどを丸ごと食べることですべての栄養素をバランスよくとってきた「真性肉食動物」です。そのため、魚だけをあげることは猫の栄養バランスを乱し、与え方によっては病気になってしまうこともあるのです。

青魚には、猫にはよくない「不飽和脂肪酸」がたくさん含まれている!

魚の中でも、特にサンマヤアジ、サバといった青魚には、「不飽和脂肪酸」が多く含まれています。この不飽和脂肪酸はビタミンEの力を借りて体に役立つ物質となります。しかし、猫がビタミンE不足の状態だと役立つ物質は作れず、それどころか「過酸化脂質」という毒性の有害物質に変化し、体内の脂肪が酸化してしまうのです。このことから、猫に青魚だけを与え続けることで、お腹が膨らむ「黄色脂肪症」という病気になり、亡くなってしまうこともあるのです。
猫に青魚だけを与えるというのは極端な例ではありますが、このように魚には猫にとって毒になる可能性のある「不飽和脂肪酸」がたくさん含まれているということを知っておきましょう。また、青魚以外でも、イカやタコ、貝類など魚介類には猫に危険なものが多くあります。

缶詰の表示もチェック!

飼っている猫さんに缶詰をあげているという人もいますよね。述べたような事実から、特に過酸化物質に転じやすいマグロ缶やカツオ缶には予防として、ビタミンEが添加されています。念のため、購入前にはビタミンEの表示を確認するといいでしょう。ちょっと意外ですが、マグロやカツオもサバ科ですので、分類学上は青魚に入ります。

海外の猫は魚を食べない?欧州生活で驚いたこと

日本で猫が魚好きとされているのは、日本人が魚を好んで食べてきたという食文化が背景にあると考えられます。一緒に暮らしてきた猫も魚を食べており、その姿が人々の印象に残ったのではないでしょうか。海外では「猫=魚」ではありません。私は親の仕事の都合で8年間ほど欧州で暮らしていたのですが、5歳の猫も連れていったことで、海外の猫は魚をあまり食べないことを知りました。
わが家の猫の大好物は魚味の缶詰。しかし、欧州のスーパーマーケットでは、まったくといっていいほど、魚味のキャットフードが売られていなかったのです。日本では、缶詰ひとつとっても、マグロやアジ、カツオなどさまざまな味が用意されていますよね。それが欧州では、逆に大雑把に魚味という缶詰のみ。反対に肉味のラインナップは豊富で、チキン、ターキー、ラム、牛肉、さらにウサギ味なんていうものもありました。

魚味の缶詰を家族総出で探した日々

猫の食べ物の好みは、生後半年くらいまでに食べていたものによって決まるといわれます。魚の缶詰メインで育ってきたわが家の猫は、肉味の缶詰を嫌い、ウサギ味なんてもってのほか。唯一売られていた魚味の缶詰だけを食べていたのですが、ある日突然、最寄りのスーパーマーケットで魚味の缶詰の取り扱いがなくなってしまったのです。家のストックがどんどん減っていく中、「わざわざ欧州にまで一緒に来てくれた愛猫を飢えさせるわけにはいかない!」と家族総出で同じ缶詰を捜し歩きましたがなかなか見つからず。大雨の中、車で出向いた遠方のスーパーマーケットでようやく発見。以来、魚味の缶詰を見つけた場合は、万が一に備えて大量に買っておくのが決まりになりました。

まとめ

魚=猫にとって毒というわけではありませんが、与え方によっては猫の毒となります。また、本来猫は鳥やネズミを食べていたことを踏まえると、猫が魚に関心を示さなくてもなんら不思議ではありません。わが家の猫たちも、ササミは大好きですが、魚は食べません。猫に高級なお刺身をあげて無視されても、悲しまないでくださいね。

お魚には興味ありません

 

文/こしあんブルー
キャットケアスペシャリスト
キャットシッター