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猫のひげに隠された秘密とは?短くても大丈夫?


猫の絵を描くときに、特徴として描き加えるものといえば、ぴんと伸びた「ひげ」ではないでしょうか。見た目にも印象的なひげですが、機能面においても猫にとってはなくてはならないものなのです。今回は、猫のひげに隠された秘密について、詳しく掘り下げていきます。

抜群の感度を持つ優秀なセンサー

人間では、主に手の触覚を使いますが、ネコ科の動物においては「触毛(しょくもう)」が触覚の機能を果たします。中でも、ひげは重要な触覚器官です。ヒゲは他の毛に比べて3倍も深く皮膚の下に埋まっています。毛根部分には感覚神経や血管が集中しており、非常に繊細です。どのくらい繊細かというと、ひげが1ミクロン動いただけでも感知できるといわれます。猫を飼っていて、ギリギリ通れるような狭い幅を全速力で走り抜けてしまうことに驚いたことはありますよね。その際も、猫は主にひげが触れることによって、自分が通れる幅かどうかを瞬時に判断しているのです。

生まれたてのときから機能している

猫のひげは、生まれたてのときから機能しています。生まれたての子猫の場合、目や耳の機能はまだ発達していませんが、ひげはすでにセンサーの機能を果たしています。目が見えない子猫が母猫のおっぱいを探し当てるのにも、ひげは大いに役立っているのです。このように、猫にとってひげは生きるための大事な道具だといえます。

ひげは猫の感情も表現する

ひげは猫の気持ちも表現します。たとえば、遊びに夢中になっているときに、ひげが前を向いていることがあります。これは、主に興奮しているときやワクワクしているときです。逆に、ひげを後ろに倒しているときは、恐怖や警戒心を抱いているときです。さらに、耳を伏せているときは、攻撃準備の体勢に入っています。初対面の猫がこのような反応を見せたときには、怖がっているのだと判断してあげましょう。

短くても大丈夫なの?

猫の種類によっては、大人になってもひげが短い猫もいます。わが家の猫も、子猫のときにはひげが短く、まるでドジョウのようでした。しかし、そんな短いひげでも、狭い隙間を全速力で通り抜けていました。もちろん、触毛が長いほうが、知覚可能な領域が広がります。猫の顔にある触毛はひげだけではなく、目の上にも生えています。目の上、頬上下のひげの先端を結んでできる輪は顔を一周する大きさの楕円形となり、猫の体が通り抜けられる最低限の大きさとなります。そのため、猫は通り抜けるのにヒゲだけを使っているわけではなく、さらに猫特有のフレキシブルな体の構造も関係しています。ですので、生まれつきひげが短くても、基本的な運動機能には支障はないと考えられますので安心しましょう。触毛は、顔以外では前足の関節の裏側にも生えています。

まるでドジョウのよう

まるでドジョウのよう

短くても元気いっぱい

短くても元気いっぱい

成長と共に、これだけの長さに!

成長と共に、これだけの長さに!

切ったり、抜いたりするのは厳禁!

しゃがみこんだときなどに、床に猫のひげが落ちていることがありますよね。猫のひげは定期的に生え変わりますので、落ちていたからといって心配することはありません。しかし、人間の都合で切る、抜くといったことをしてはいけません。生まれつき短くても支障はありませんが、説明したように猫にとってひげは生きるために大事な役割を果たしています。切られることで、左右のバランスが難しくなる、今までできていたことが難しくなる場合があります。理由なく触るなど不必要な刺激を与えることも避けましょう。

昔から、自然に抜け落ちた猫のひげはお守りになるといわれています。迷信かもしれませんが、金運アップや厄除けなどになるという説も。偶然愛猫のひげを拾った場合には、お財布などに入れて大事にしてみてはいかがでしょうか。

 

文/こしあんブルー
キャットケアスペシャリスト
キャットシッター