ねこラム

猫パルボウィルスってどんな病気?人間からも間接感染するってホント?


8月上旬、とてもショッキングなニュースが飛び込んできました。
都内に複数店舗を持つ猫カフェにて一部の猫が「猫パルボウィルス」を発症し、8月1日までに計5匹の猫が亡くなったというのです。
パルボウィルスは高い伝染力をもつ感染症です。陽性と診断された猫のいた店舗を即時休業とせず事態の公表も遅れたため、本件は猫愛好家を中心に瞬く間にSNS上で拡散されました。同カフェでは、安全が確認されるまでは関東の全店舗を臨時休業とすると発表しました。

※8月中旬以降、確実な安全が確認できた店舗から随時営業を再開しているとのことです。

ウィルスは1年以上も生存 人間がウィルスを運んでしまう場合も

猫パルボウィルス感染症は、白血球が極端に減少することから「汎白血球減少症(別名、猫伝染性腸炎、猫ジステンバー)」とも呼ばれる伝染性の腸炎です。
猫の伝染性疾患の中では特に強い伝染力をもち、死亡率も高い病気です。
かつてキャットショーに猫を出陳していた飼育家にとって最大の悩みがこのパルボウィルスでした。
近年ではワクチンが開発され発症例は減少傾向にありますが、子猫は感染しやすく、重篤になる場合も。
ウィルスに感染すると通常4~6日の潜伏期間を経て発症します。成猫の場合は無症状で推移することが多いですが、子猫の場合は激しい下痢や嘔吐が起こります。発症から数日で亡くなってしまうこともあります。ウィルスは発症猫の便、尿、唾液、吐物に排出され、それらと直接、間接的に接触することで鼻や口から感染します。ウィルスは大変しぶとく、猫の体外にでても1年以上生存します。
また、発症猫と接触した人間の手、衣服や靴などからも間接感染が起こります。
ノミから伝播することも。発症すると白血球が極端に減少するため、細菌やほかのウィルスへの抵抗力が弱まり、二次感染によって命を落とすことも多いのです。

※完全に死滅させることは難しいですが、パルボウィルスには塩素系消毒液の希釈液が有効です。

ほかの猫とはオモチャの共有も控えましょう

ほかの猫とはオモチャの共有も控えましょう

愛情だけでは猫は守れない。ほかの猫との接触前後には注意を!

感染を防ぐためには、定期的にワクチンを打ちましょう。もちろんワクチンによってほかの感染症からも予防することができます。
ほかの猫(特に野良猫や、ペットショップや猫カフェやキャッテリーなど多頭飼育環境にある場合)と接触した後は、手洗いだけでなく衣服も着替えましょう。
もちろんその逆もしかりです。ほかの猫に触る前もきちんと手や衣服を消毒するのがマナーです。

外出して帰宅すると、わが家の猫たちは喜んで玄関まで走って出迎えてくれます。
ほかの猫に接触していなくても、人間が外からどんなウィルスを持ち込んでいるか分かりません。
すぐ抱き上げてナデナデしてあげたい気持ちをぐっと抑え、まず着替えて手を消毒し、うがいをしてから猫をケアするようにしています。

愛情は確実に猫を長生きさせると思います。
しかし、やはり愛情だけでは猫は守れません。きちんと正しい知識を持ってさまざまなウィルスからの予防につとめましょう。

予防できるウィルスからはしっかりブロック!

予防できるウィルスからはしっかりブロック!

文/こしあんブルー
キャットケアスペシャリスト
キャットシッター